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Scope of this Guide
What's New in Spartan'04
Table of Contents
Section I
  Chapter 1
Section II
  Chapter 2
  Chapter 3
  Chapter 4
  Chapter 5
  Chapter 6
  Chapter 7
Section III
  Chapter 8
  Chapter 9
  Chapter 10
  Chapter 11
  Chapter 12
  Chapter 13
  Chapter 14
  Chapter 15
  Chapter 16
  Chapter 17
Appendix:
A B C D E F G H I



Section I - 序論(Introduction)
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現代化学において分子力学計算と量子化学計算の役割は増加しつづけています.もともとは単離された分子の構造や相対的安定度,その他の性質についての情報を得るために役立ってきました.錯体分子に対する分子力学計算はそれらの特有な単純さから化学者の中で広く使われるようになりました.Hartree-Fock分子軌道計算,特に電子相関を考慮にいれた量子化学計算はより多くの時間を必要とします.ごく最近になって,十分な処理速度のコンピューターが普及したことから,多くの化学者の中でHartree-Fock分子軌道計算はルーチン的に行われるようになりました.

量子化学計算は化学反応の機構や生成物の分布についての情報を,遷移状態の計算から直接的に,もしくは反応物の立体的・電子的な要求に従って分子を組み立てることによって間接的に得るためにも使われます.遷移状態構造や一般的な反応機構に対する情報を与える定量的な計算は一般的になってきました.一方,定性的モデルは,厳密な取扱いができないほど大きい系に対してはまだ必要なものとなっています.最終的には,量子化学計算はQSAR分析のための原子電荷や分子力学・分子動力学計算のための分子間ポテンシャルなどの実在する実験データを捕捉するような情報を与えたり,それらをすべて置き換えたりできるようになるでしょう.